世界のおもしろ指数まとめ!
「指数」とは、何かしらの基準をもとに比較した数値のことです。経済指標としては、GDPや物価上昇率、政策金利が有名ですが、数字を聞かされてもイマイチぴんとこないという人もいるでしょう。
一方、一般になじみの深いもので経済状況を示してくれるおもしろい指数も存在します。今回はあまり知られていないおもしろ指数を集めてみました。
iPhone指数
マクドナルドやスターバックスコーヒーのように、世界に流通しているものと言えば何と言ってもiPhone。
さすがに一時に比べればブームは落ち着いてきましたが、根強いiPhoneユーザーは世界中に存在します。
そんなiPhoneを1台購入するために、どのくらい働かなければならないのかを各国ごとにまとめた指数がいわゆるiPhone指数です。
2015年にUBSが行った「価格と収入調査2015」の結果によると、iPhone6(32GB)を購入するために世界で最も長く働かなければならないのはキエフ(ウクライナ)で約672時間。
東京(日本)は40時間と少なめですが、チューリッヒ(スイス)は20時間で購入できる計算です。世界各国の生活水準がわかるので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
コカ・コーラ指数
ここまでで紹介したiPhone指数は、各国の経済力や賃金水準を図るものでしたが、コカ・コーラ指数はそれらとは少し異なる指数です。
コンビニやスーパー、飲食店、ホテルなどコカ・コーラを販売・提供している施設は多々ありますが、値段は場所によってさまざまですよね。
同じ量でもドラッグストアにて80円程度で購入できることもあれば、高級ホテルで1,000円近く支払うこともあるでしょう。
どの施設がどの程度の利益を得ているのか示したものをコカ・コーラ指数と呼びます。
わかりやすく、ぼったくり具合を測る指標ともいえるでしょう。
単純原価を「1コーク」として設定すると、各店で比較できます。
例えば単純原価100円のコーラに対し200円で販売しているコンビニは2コーク、500円で提供している喫茶店は5コークといった具合です。
当然のことながら指数が高いほど、ぼったくり度が高いといえます。
購入場所は違っても、コーラそのものの原価はほとんど変わらないため、使われることが多いようです。
ビッグマック指数
ここではビッグマック指数を紹介します。
マクドナルドのビッグマックは、ほぼ全世界で同品質のものが販売されています。
ビッグマック1個の値段を各国で比較することによって、その国の経済力を推し量ることができるのです。
ビッグマック指数は1986年にイギリスの経済専門誌で紹介されて以来、長年使われている指数ですが、一体なぜビッグマックが採用されたのでしょうか。
その理由はビッグマックひとつの値段を決めるには原材料費や人件費、店舗の運営費などさまざまな要因を基に値段が決められるためです。
例えば日本で1個300円のビッグマックがアメリカでは2ドルだったとします。
このときのビッグマック指数は300÷2で150円です。
この時点でのドルのレートが1ドル=100円だったとき、為替相場はビッグマック指数に比べて円高であります。
わかりやすいビッグマック指数ですが、現在は「国によってビッグマックの重さが違う」「たった1品目で比較はできない」と、不確実性を指摘する声もあるようです。
トール・ラテ指数
トール・ラテ指数は別名「スタバ指数」とも呼ばれるもので、スターバックスコーヒーで販売されているトール・ラテの価格を各国で比較することで、その国の購買力を推し量ることができます。
ビックマックをスタバに置き換えて考えたもので、両者に大きな差はありません。
スターバックスコーヒーもマクドナルド同様に、所得や物価を考慮して価格を決定しているため、実体経済に近い数値と考えられます。
トール・ラテ指数もビッグマック指数同様に、生活様式や文化によって値段が変わってくるため、鵜呑みにはできないと考える人も少なくはありません。
まとめ
世界にはさまざまな指数があることがわかりました。
かつてはビッグマック指数だけでしたが、スタバやiPhoneなど時代の流れに沿った指数もたくさん生まれているようですね。経済が苦手でも、こんなユニークな指数を聞けば楽しく感じられるでしょう。
興味がある人は、他にどんな指数があるのか調べてみてはいかがでしょうか。
ウクライナはキエフ、日本は東京だけのデータのようですが、たとえばフランスではパリとリヨンで調査されており、これら2都市のデータは異なります。同様にアメリカも複数都市で違う結果です。